A3_運動特性マニアック編

 AC機体の運動性能に直接関係するものとして脚部性能、有効重量(ジェネレータを除いた機体重量)、ブースター性能があり、それを補助するものとしてジェネレータ容量、E回復性能、被弾衝撃安定性、キャノン発射衝撃安定性などがあげられる。ACの機体挙動はこれらの運動性能に大きく左右されるが、それらとは別に主に脚部カテゴリに依存する運動特性や限界速度などが設定されており単純に機体の運動性能だけでは機体挙動の優劣を評価できない。また、それらの脚部固有の特殊な運動特性が戦術や戦力に多大な影響をあたえるためここでその数値と仕様を解説する。

 さて本項の切掛けとして、以下のような疑問を持ったことから実際どういう処理になっているのか解析してみた。

「重量級と軽量級で運動性能が違うのにブースター移動時の最高速度が同じ?」
「四脚と二脚とも同じ運動性能の機体を組んでいるのに四脚の方が速い?」
「四脚と二脚で両者上昇すると何故か二脚が二段ブースト加速しているように見える?」
「なぜ軽量二脚は一方向に歩いているだけで攻撃が回避できる?」
「なぜ四脚は高機動でも回避がとてもツライの?」
「同じ速度から減速するのになぜか敵よりブレーキが遅い?」
「構成パーツがグリグリ動くけど喰らい判定はどうなってるの?」
など、同じような疑問を抱いた方もいるのではないだろうか?

 というわけで運動性能と機体挙動の調査を行った結果を紹介する。何故いまさら、もっとホットな時にだせよとはいわないでいただきたい、そうあれだ。いわゆるあとのまつりだ。

−−−目次−−−

アセンによる機体の運動性能

各脚部に固有な限界速度

各脚部に固有な運動性能

各脚部に固有な被弾判定と機体サイズ


<<アセンによる機体の運動性能>>

 まず機体挙動の基本となる機体性能ベーシック編で紹介した「運動性能値」に焦点をあてて解説する。アセンによって機体に割り当てられる運動性能には数種類あり、それぞれ「加速度」と「最大速度」が戦闘開始時に計算して割り当てられ、この数値によって機体の運動速度が決定され原則としてブースト中は常にこの運動性能にしたがって処理される。そして設定上のACの最高運動性能は以下の通りでこの上限値は全脚部機体に共通する。また戦闘中の実際の機体の速度(1フレームに移動する座標距離、以降は実速度と表現)はこの「運動性能値」をもとに処理される速度値の1/64(小数点以下切り捨て)となる。
 以降時間を表す単位「フレーム」をfと表現する。

表:機体運動性能値の上限
上昇ブースト加速度 128  
上昇ブースト最大速度 10000  
空中水平加速度 896  
空中水平最大速度 7000  
地上ブースト加速度 896  
地上ブースト最大速度 8960  
旋回加速度 20  
旋回最大速度 60  
キャノン構え旋回速度 20  
キャノン構え旋回最大速度 60  
キャノン発射反動係数 (値が大きくなるほど反動が強くなる)
不明値(有効重量に比例) 下限:128 上限:不明  

○「上昇ブースト加速度」は上昇(垂直上向き)方向への加速度で、加速している間1fごとに“垂直(z軸)速度値”に加算される。この「上向き」の垂直速度値のとりうる最大値が「上昇ブースト最大速度」。この数値はブースター性能と有効重量に依存する。なおパフォーマンス画面で確認できる「RISING ABILITY」はその計算にジェネレータ重量を含むため実際の機体運動性能との相関性は無いと考えて構わない。
 例えば最高運動性能の機体は上昇ブースト加速度が“128”なのでブーストしている間1fに“128”づつz軸速度値が上昇する。ゼロ速度から上昇を開始したと仮定するとブースト1f目の速度値は“128”、2f目の速度値は“256”、10f目の速度値は“1280”になり、その時点の移動距離(実速度)が“20”(=1280/64)になる。そして加速度が加算される上向き速度値の上限が上昇ブースト最大速度“10000”でそれ以上はブーストを続けても加速できない。もちろん機体運動性能が低くなると上昇ブースト加速度と最大速度も小さくなる。
 また、上昇にかぎらず全て加速度について原則的に「加速度」と「最大速度」はそれぞれの定比例関係にあり、「加速度」が低い機体はそれに比例して「最大速度」も低い。なお四脚やタンクと二脚で上昇スピードに差があるのは後述する「限界速度」によるもので、上昇性能自体は全脚部カテゴリで同様に扱われる。

○「空中水平加速度」(空中ブースト加速度)は空中における水平方向への加速度で、1fごとに“水平(x・y軸)速度値”に加算される。空中での水平速度値のとりうる最大値が「空中水平最大速度」でブースター性能と有効重量に依存する。これは空中を移動中に常に適用され、ブーストしているかどうかは影響せず、前後左右に共通で機体の向きにも左右されない。
 また、“水平方向の速度”はx軸とy軸に相互に分配されて処理されるが、“垂直方向の速度”とは別々に処理されるので、水平速度と垂直速度は双方別々に最大速度まで達することができる(x・y軸とz軸の処理に相互依存性がない)。このため垂直方向への回避運動は水平運動に影響を与えることがなく結果的に運動性能が高いほど距離のロスを少なく移動できる。水平方向への移動については最大速度を上限とする速度ベクトル成分をx・y軸に分配するため速度処理自体は移動方向によって変化する事(斜め移動で速くなるなど)は無いが、やや複雑な仕様の影響がからむので実速度は移動方向によって変化する条件がある(運動特性ディープ編で解説)。なお四脚と二脚の実速度に差があるのは後述する「限界速度」が異るためで、水平運動性能自体は全脚部カテゴリで同様に扱われる。

○「地上ブースト加速度」は地上ブーストによる水平方向への加速度で、1fごとに“水平速度値”に加算される。地上での水平速度値のとりうる最大値が「地上ブースト最大速度」で、二脚系はブースター性能と有効重量に依存し、四脚・タンクは各脚部パーツ固有の性能を持ちブースターや重量には依存しない。運動性能は空地別々に設定されるので運動能力は異なるが、水平の速度値は空地で共通になっているので無慣性挙動(着地硬直や二脚系の軟着地などの脚部動作)を除いて最大速度を上限に機体慣性(速度値)を空地で相互に引き継ぐ。また地上ブースト運動性能も前後左右に共通で機体の向きに左右されない。
 二脚系の通常歩行は速度値処理を持たないので地上でブースト中のみこの運動性能値が適用される。また地上ブースト性能は空中に比べて運動性能が高くなるように設定されており消費エネルギーも少ないが、地上の方が先に機体運動性能の上限に達してそれ以上は切り捨てられるので性能の高い機体は相対的に地上のアドバンテージが小さくなる。なお地上ブーストは歩行中はすぐに発動し、停止状態からの発動では予備動作を経由して発動し操作方向とアセンによって発動までの時間が異なる(おおまかな調査結果を射撃特性ディープ編で紹介)。そして地上ブースト発動時の初速度はその瞬間の通常歩行速度から引き継がれるが、その速度は脚部カテゴリや歩行する向きあるいは歩行サイクルの位置によって異る。このため運動性能自体は操作方向に影響を受けないが、ブースト発動には脚部動作を経由するため方向によってそのレスポンスが異なる。四脚・タンクは通常移動に地上ブースト性能が適用され脚部予備動作の必要がないため機体ギミックは異なるが操作方向による速度差は発生しない。

○「旋回加速度」は水平旋回運動の加速度で、1fごとに“旋回角速度”に加算される。この旋回角速度のとりうる最大値が「旋回最大速度」で、有効重量及び脚部パーツ固有の旋回性能パラメータに依存する。また旋回関連の運動性能値は数値がそのまま実速度(1fに旋回する内部角度)に相当する。内部角度は“512”で実際の45度、“4096”で360度、単位はFCSパラメータのサイトサイズと同じもの。また各ブースト性能とは異なり旋回性能は加速度と最大速度が別々のパラメータから算出されるので加速度と最大速度は一定の比にならず、同じ旋回最大速度でも脚部パーツによって旋回加速度が異なる。なお旋回性能は空中・地上で共通かつ処理も同一なので差はなく、脚部カテゴリによる差もない。
※ガレージ画面で確認できる「TURNING SPEED」は脚部パーツに設定された旋回加速度パラメータの10倍の数値を表示したもので実際の機体の旋回性能とは異る。

○「キャノン発射反動」については、あまり細かい違いが戦力に影響しないと思われるため解析していない。参考までにざっと調査した範囲について、キャノン展開時に機体安定性(脚部安定性、有効重量、SP−SAP)とキャノン反動補正値(キャノンごとに設定されていると思われる不明値)から反動係数が決定され、反動係数と各キャノンの発射反動値から加速度が算出されて発射fに機体速度に加算される。反動係数は0(無反動)〜151(上限)の範囲で運動性能に割り当てられ、「発射反動値×反動係数/4」の加速度を発射ベクトルの逆向きへx・y・z軸速度値に分配する。実践的に発射反動の加速度が利用できるものはリニアガンとグレネード2種、全てのキャノンが反動を持つが反動係数への補正値(?)が強すぎてほぼ無反動になり、実弾スラッグはリニアと同程度になるがリロードが長過ぎる。グレ2種の発射反動値は256で反動係数の上限151では加速度が9664になり、実質的にこれが発射反動の上限になり低安定機体の多くが上限に達する(グレ2種は反動係数算出に関わる補正値が異なり通常は実グレの方が反動係数が大きくなる)。なお反動係数は上限を逸脱しすぎると(?)無反動に近くなることがあるが大抵はオプショナルパーツで発射安定性を増強することで回避できる。
 また接地中は原則として垂直方向への速度成分を無視するため、空中発射可能なタンク以外は発射反動で上昇することはできない。ただし一部の武器腕アセンなどで例外的に射角が45度より下に向くものはなぜか反動で浮きあがることがあり、二脚系は浮き上がると同時に構えを解除する。なお爆風衝撃での上昇は可能だが肩キャノンは下向きの旋回限界が浅くかつ発射反動で後退するので構える二脚系は爆風上面で自爆するのは難しい。

○「不明値」。機体挙動に影響をあたえず何の処理に用いられているか不明。有効重量に比例する。

○機体性能に依存する、それ以外の加速度

空中ブレーキング :(「空中水平加速度」/4)+1
地上ブレーキング :「地上ブースト加速度」を適用

・空中ブレーキング

 空中で水平方向への操作を解除した際に発生する逆向き(停止方向)への加速度で、機体性能にしたがって内部で計算されている。切り返し(逆方向へ操作)した場合とは加速度が異なる。切り返し操作した場合は水平加速度が適用されるが、自動的な空中ブレーキングでは1/4(+1されるが無視していい)の水平加速度でブレーキングするので結果的に慣性が強くなるので細かい位置制御がより難しくなる。したがって空中での迅速にブレーキや切り返しをしたい場合には逆方向へ入力した方がいい。

・地上ブレーキング

 地上ブースト中に水平方向操作もしくはブースト操作を解除した場合は、二脚系は10f弱の時間差を置いてブレーキングを開始する。加速度には地上ブースト加速度が適用されるので制動力は変わらないが、ブレーキング開始まで間があるので急ぐ場合は手動で減速操作をした方が迅速に減速でき、自動ブレーキ後は地上停止状態になり再移動に脚部予備動作が必要になるので停止する前に次動作へ移行した方がいい。なお地上ブレーキングは方向操作とブースト操作のいずれを解除しても起こり、方向操作解除時は再操作を受け付けるが、ブースト操作を解除した場合は再ブースト(ダッシュジャンプ)か旋回以外の運動操作を受け付けなくなるため、おそらく地上ブースト時の操作切り替えの時間的余裕のための仕様だと思われる(即ブースト停止やブレーキングしてしまうと操作性が悪くなる)。そしてブースト操作解除時はブレーキング開始までブースト加速し続け、加えて脚部稼働時E回復ができる。四脚・タンクは通常移動が地上ブースト扱いで操作を解除すると直後に停止方向へ地上ブースト加速度が適用される。このため四脚・タンクは地上で急ブレーキや緩急をつける際に逆操作をする必要はなく、切り返し操作時とブレーキング時では機体ギミックが異なるので感覚的に分かりにくいが実際には差はない。

○機体性能に依存しない一定の加速度と最大速度

落下加速度 256
落下最大速度 9600

 落下にかかわるパラメータで内部処理のみに用いられ、脚部や運動性能には依存せず全ての機体が共通値で扱われる。「落下加速度」は重力加速度に相当する固定値で“256”に設定されおり、機体が空中にありかつブースターを使用していない条件で1fごとに落下方向へ垂直速度に加算される。「落下最大速度」は下向きの最大速度に相当する固定値で“9600”に設定されている。
 またACは水平方向の運動はどの方向でも加速度と最大速度が比例関係にあるので運動性能に関わらず操作によって加速と減速に要する時間は一定という仕様になっているが、空中ブレーキングと垂直運動では定比例関係にならないため操作コストが大きくなる。つまり機体の「上昇ブースト加速度」より「落下加速度」の方が必ず大きくなるため空中では常に落下傾向の方が強く、運動性能の低い(上昇速度が小さい)機体ほどブースト停止後落下に転じるまでの時間が短くなり落下中のブーストで上昇に転じるまでの時間が長くなる。PSACの慣性の法則については運動特性ディープ編で詳しく解説する。なお四脚やタンクと二脚の落下スピードが違うのは後述する「限界速度」が異るためで、「落下加速度・最大速度」は全てのアセンで同様に扱われる。


<<各脚部に固有な限界速度>>

 機体アセンで決定される「加速度」と「最大速度」はそれぞれ実現可能な上限値が設けられているが、これとは別に機体が実際に実現可能な速度にも上限が脚部カテゴリごとに固有の値で設定されている(以降、限界速度と表現)。つまり機体性能の「最大速度」がいくら大きくても実際には「限界速度」が実速度の上限になる仕様になっており、例えば全く同じ運動性能の機体でも四脚・タンクは二脚に比べて上昇・落下スピードが遅いように、脚部カテゴリによって垂直速度や水平速度が異るのはこの「限界速度」によって起こる。この「最大速度」と「限界速度」という二つの上限はいずれも有効な値として扱われ、「最大速度」と「限界速度」のかねあいによって慣性などの機体挙動に影響を及ぼし、地上と空中の操作レスポンスの差や軽〜重量級でそれぞれ異なるアプローチによる機動戦術の有効性を実現している。この詳しい仕様は運動特性ディープ編で解説する。
 脚部カテゴリ別の限界速度は以下のとおり。単位は運動性能値と同じ、括弧()内は「実速度(1fあたりに移動する座標距離)」。

表: 各脚部カテゴリの限界速度
  軽量二脚 中量二脚 重量二脚 逆関節脚 四脚 タンク
垂直限界速度 ※10800
(168)
※10176
(159)
※10800
(168)
※10800
(168)
7200
(112)
7200
(112)
水平限界速度 4800
(75)
4800
(75)
4800
(75)
4800
(75)
5376
(84)
※5376
(84)

※記号のものは限界速度に達する運動性能は実現不可能。

 限界速度は実際に反映される上限の速度で、どれほど運動性能が高くてもこの脚部固有の値以上の速度で移動することはできない。そしてこの限界速度を超える部分の速度は慣性に影響するが、運動性能とは異なり限界速度はx軸とy軸とz軸でそれぞれ独立した設定なため扱いがやや複雑なので詳しくは運動特性ディープ編で解説する。なお限界速度より最大速度の方が低い場合は最大速度が上限の速度になり限界速度仕様の影響を受けない。表中で※の数値は限界速度が実現可能な最大速度を超えており、設定値をそのまま掲載したが原則として最大速度を超えては加速できない。また衝撃加速や発射反動等で瞬間的に最大速度を超えて加速した場合も限界速度の制約を受けるが直後に最大速度まで減速する。また加速度が限界速度より大きくなることはありえないので制約を受けない。
 余談だがこの限界速度は後述する機体実サイズから派生する。このため実全高が変化する中量二脚は限界速度も変化するがいずれも最大速度の上限値を超えているのであまり意味は無い。

○上昇限界速度

 脚部カテゴリごとに設定されている実際に上昇する速度の限界値で運動性能には依存しない。二脚系は上昇限界速度よりも上昇ブースト最大速度の方が必ず小さくなるので原則的に上昇ブースト最大速度が上限になる。四脚・タンクは限界速度が小さく、上昇ブースト最大速度が上昇限界速度より大きくても限界速度以上で上昇することはできず、その差分にあたる「余剰限界速度」はブレーキ性能に影響する(詳しくは運動特性ディープ編で解説)。このため実際の上昇速度の限界は「上昇ブースト最大速度」か「上昇限界速度」の小さい方になる。
 余談だが機体運動性能の同じ四脚と二脚が並走して上昇すると途中まで一緒に並んだまま加速するが、四脚側が唐突に上昇限界速度に達するため四脚側からは二脚側がまるで二段ロケットのように加速していくように見える。

○落下限界速度

 落下方向への限界速度で脚部カテゴリで決定され運動性能には依存しない。これは実際には上昇限界速度と同じもの(厳密には垂直限界速度なので上下で共通)だが運動性能が上下別々なので便宜的に分けて説明する。「落下加速度」と「落下最大速度」は全脚部一定だが、「落下限界速度」は脚部カテゴリ固有の値になるので脚部によって落下速度の限界が異る。ただし二脚系の限界速度は落下最大速度よりも常に大きいので原則的に最大速度“9600”が落下の上限速度になる。四脚・タンクは限界速度の方が小さいので二脚系に比べ落下スピードの上限が低く、限界速度を超える部分の速度値(余剰限界速度)が大きくなるほど再ブーストしても減速し始めるまでに時間がかかる。
 余談だが二脚と四脚が並行して自由落下すると、四脚側が限界速度に達したとたん二脚側が糸の切れたマリオネットのごとく落ちていくように見える。

○空中水平限界速度

 水平方向への限界速度で、脚部カテゴリで決定され機体運動性能に依存しない。機体運動性能の「空中水平最大速度」はアセンによって異るため、実際の空中移動速度の限界は「空中水平最大速度」か「空中水平限界速度」の小さい方になる。「最大速度」の方が大きい場合は、その差が余剰慣性となり機体挙動に影響しやすくなる。ただし限界速度はx・y絶対軸それぞれで独立して適用を受けるため運動性能が高い場合には移動方向で上限速度が変動する(運動特性ディープ編で解説)。ま水平限界速度は二脚系カテゴリは共通値、タンクは事実上限界速度に到達できないため、実質的に四脚のみ限界速度が高い。

○地上ブースト限界速度

 地上ブースト移動の限界速度で、脚部カテゴリで決定され機体運動性能に依存しない。水平限界速度は空地で共通だが運動性能の設定域が異るため便宜的に分けて紹介する。「地上ブースト最大速度」は機体アセンによって異るため、実際のブースト移動速度の限界は「地上ブースト最大速度」か「地上ブースト限界速度」の小さい方になる。「最大速度」の方が大きい場合はその差が余剰慣性となり機体挙動に影響しやすくなるが、「空中水平最大速度」よりも「地上ブースト最大速度」方が常に大きくなるためブレーキへの影響は地上の方が強くなる。また限界速度はx・y絶対軸それぞれで独立して適用を受けるため運動性能が高い条件では移動方向で上限速度が変動する(運動特性ディープ編で解説)。また水平限界速度は二脚系カテゴリは共通値だが、四脚とタンクは地上では限界速度まで加速できないので意味はない。


<<各脚部に固有な運動性能>>

 有効重量やブースター出力などで変化する運動性能とは別に各脚部カテゴリ(もしくはパーツ)ごとに固有な性能をもつ運動特性があるのでそれを紹介する。数値の扱いは「限界速度」の項と同じ。
※この数値は一応色々なアセンで確認したが、全てのアセンについて確認したわけではないので例外が存在する可能性は否定できない(例:武器腕を装備するとジャンプ性能に変化を生じ、通常歩行も若干の差が生じる)。
※訂正:固有動作時間について、かつて動作前後の拘束時間(動作が始まる前や次動作に引き継ぐまでの時間)を含めた値を掲載していましたが動作そのものにかかる時間のみに統一しました。

  軽量二脚 中量二脚 重量二脚 逆関節脚 四脚 タンク 武器腕二脚
通常歩行速度
(前進方向)
※実測値
約(56+)
※実測値
約(34+)
※実測値
約(19+)
※実測値
約(36+)
※各パーツ固有値(下表参照) 脚部依存+α
通常歩行速度
(斜め前進方向)
※実測値
約(65)
※実測値
約(42)
※実測値
約(22)
※実測値
約(42)
※各パーツ固有値(下表参照) 脚部依存+α
通常歩行速度
(横方向)
※実測値
約(56+)
※実測値
約(28+)
※実測値
約(19+)
※実測値
約(36+)
※各パーツ固有値(下表参照) 脚部依存+α
通常歩行速度
(後退方向)
※実測値
約(18+)
※実測値
約(14+)
※実測値
約(11+)
※実測値
約(16+)
※各パーツ固有値(下表参照) 脚部依存+α
ジャンプ加速度 垂直
4032
(63)
3200
(50)
1984
(31)
6016
(94)
4032
(63)
無し 4032
(63)
ジャンプ加速度 前方
1152
(18)

(0)

(0)

(0)

(0)
無し 320
(5)
ジャンプ予備動作時間 10 無し
ダッシュジャンプ
垂直加速度
上昇ブースト最大速度×1/4 上昇ブースト最大速度×1/4 上昇ブースト最大速度×1/4 上昇ブースト最大速度×1/4 無し 無し 上昇ブースト最大速度×1/4
ダッシュジャンプ
水平加速度
前方へ空中水平加速度 無し 無し 同・脚部
ホバージャンプ
垂直加速度
無し 無し 無し 無し 上昇ブースト加速度×2f 上昇ブースト加速度×2f 無し
ホバージャンプ
水平加速度
無し 無し 無し 無し 前方へ空中水平加速度×2f 前方へ空中水平加速度×2f 無し
着地硬直時間 20 16 20 16 16 無し 16

○通常歩行速度

数値()内は1fあたりの移動距離平均。
 通常歩行速度は各脚部カテゴリに固有の値をもち、運動性能や有効重量には依存しない。通常歩行には前進・斜め前進・平行移動・斜め後退(表では割愛)・後退の5種があり、各移動方向操作で異る動作として処理されている(呼び出される動作IDが異る)ため原則としてそれぞれの方向で移動速度が異る。おおまかに中量二脚を除いて前進と平行移動がほぼ同速、全脚部とも斜め前進は前進と比較して平均約16%速くなり、後退は遅い。通常歩行は運動性能の関わる移動速度とは全く別の内部処理になっており、かつ速度値をリセットする性質があるため慣性の影響を受けず、左右へ瞬間的に歩行動作を切り返すことができる。そして歩行は加速度などを持たず瞬間的に脚部に依存した加速及び減速を行う特徴があり、巡航速度でも常に加速と減速の振幅を繰り返す。この一歩に要する時間や最大の速度と最低の速度の差などは各脚部カテゴリで異るため、歩行中の操作や切り返し等のレスポンスは脚部カテゴリ(アセンで若干変化)と操作した瞬間の歩行サイクル位置によって異なる。なお表中の歩行速度は内部数値を発見することができなかったので内部座標・タイマーから実測した実速度の平均値を掲載している。ガレージ画面で確認できる「MOOVING SPEED」はダミーパラメータなのであまり意味は無い。

※腕部やコアとの組み合わせ(主に武器腕)で通常歩行動作が変化するものがあるが大差なく、若干変化が大きい中量二脚は平行移動が前進と同等にかつ後退速度がやや増速する。軽量二脚とコアや腕の組み合わせでも若干変化するものもあるようだが詳しく調べていない。なおアセンによる脚部動作変化は歩行速度自体よりも初動となる歩行予備動作の方が戦術的な影響が大きい。

※二脚系の地上ブースト初速は発動した時点の通常歩行サイクルの実速度が速度値に換算されて適用される。したがってブースト初速は歩行サイクルの振幅に左右され、おおまかに斜め前進時が最も速く、後退時は遅くなる。また地上停止状態から移動+ブースト入力で地上ブーストを発動した場合、そして軟着地(後述)から地上ブーストを発動した場合は、それぞれ一定時間後に自動的にブースト発動するので歩行サイクルのタイミングが固定化されアセンと操作方向ごとにだいたい同じ初速に固定される。ただし停止状態からのブースト発動は発動時の歩行サイクルが加速初期もしくは前段階にあるため歩行中に比べて初速は小さい。
 そして地上ブーストは歩行中はすぐに発動するが、停止扱い(開幕や硬直あけ)からのブースト発動には歩行予備動作を経由するため数fかかり、加えて後退方向への発動にさらに数f余分にかかるものが多い。歩行予備動作はアセンと操作方向によって異なり、特に連射衝撃からの固め抜けではアセンと操作方向によるブースト発動の1f差が結果を左右する。(射撃特性ディープ編で紹介)。なお後退方向への予備動作延長は地上ブレードモーションにも干渉するため連続発動するとその方向へ早くブースト発動できるかを判別できる。

※凪について、二脚系はダッシュジャンプなど着地硬直を起こさない程度の速度で着地(軟着地)した場合は、軟着地動作を経由して通常歩行サイクルに移行する。この際に空中の速度値が解除され、続いて地上ブーストを発動するとその瞬間の歩行速度がブースト初速に引き継がれる。特に軟着地動作が歩行サイクルの有利な位置に中継される脚部カテゴリでは無慣性動作で瞬間的に移動方向を変えてその高い速度をブースト初速に引き継ぐことができる(これが凪かと思っているのですが違うかな?)。これは軟着地時の脚部カテゴリごとの動作が停止することなく自動的に歩行サイクルの特定位置(予備動作が若干短くかつこの位置が歩行サイクルの最高速に近いパターンがある)に移行することによるもので、その瞬間に移動方向を変えても慣性の影響を受けずに巡航域の歩行速度のまま切り返してブースト初速に引き継がれる。具体的には軽量二脚と逆関節二脚が優れ、全ての二脚で同様の操作が可能だが主に斜め前進にやや大きく、後退方向には劣る。軟着地動作でも後退方向によって予備動作が長くならないアセンもあるが地上停止からの予備動作とは共通しない。

○ジャンプ加速度

 脚部ジャンプの加速度は各脚部カテゴリに固有の値をもち、予備動作直後にこの加速度が速度値に加算される。ジャンプ加速度自体は機体運動性能の制限をうけないためどんなに重い機体でも脚部固有の加速度が発生し、厳密にはジャンプ加速度の適用を受けるのは加速の瞬間(衝撃加速などと同様に特殊な加速度は発生時に運動性能の制約をうけない)で、直後に通常の運動性能に移行する。このため「ジャンプ加速度」より「上昇ブースト最大速度」の方が低い機体はジャンプ直後に「上昇ブースト最大速度」まで減速するがジャンプ加速度が変化することはない。またこの減速は基準違反機体を除けば一部の脚部に低出力ブースターを選択するような場合を除いてほとんど発生しないのであまり気にする必要はない。
 また、ジャンプ加速度には垂直方向以外に前方への加速度をもつ脚部カテゴリがある。なお垂直加速度しか持たない脚部でも傾斜地では傾斜方向への加速度が発生する場合がある(っぽいけど詳しく調べていない)。そして二脚系機体は武器腕を装備した場合に脚部ジャンプ性能(加速度と予備動作)が修正され、軽量二脚と逆関節脚部は自身のジャンプ加速度を引き継ぐ。

○ジャンプ予備動作時間

 タンクを除く脚部のジャンプ機能は加速発動までに予備動作を行うが、その予備動作に要する時間は各脚部カテゴリに固有の値を持ち運動性能や有効重量には依存しない、武器腕二脚は一律なため脚部カテゴリによって改善または改悪される。またジャンプ予備動作中は原則として旋回以外の運動操作は受け付けない。なおジャンプ予備動作時間はパラメータ数値ではなく内部タイマーと動作タイマー(内部処理で開幕からの経過フレームや各動作の経過時間をカウントしているメモリアドレスの仮称、例えば四脚は0で開始、6で発動)を利用して実測した値を掲載している。脚部ジャンプ予備動作の中断条件は被弾硬直、地上ブレード、キャノン構えなど。なおジャンプ予備動作中にキャノン発射反動が加わると予備動作(と発射反動加速)を無視して飛び上がる。

○ダッシュジャンプ(小ジャンプ)加速度

 地上ブースト中にブースト解除&再入力で発動するダッシュジャンプの加速度は運動性能に依存し、発動のfに上昇ブースト最大速度の1/4及び水平前方に空中水平加速度に相当する加速度が加算される。このため後退方向へのダッシュジャンプは自動的な前進加速とそれを打ち消すための後方加速分を要するため結果的に2f分後退方向への加速が遅れることになる。またダッシュジャンプ(離陸)時は無慣性運動を挟まないので発動時の水平方向の機体速度を維持したままそれぞれの加速度が加算される。四脚とタンクにはダッシュジャンプ機能がない。

※小ジャンプ移動について。二脚系では地上ブースト入力解除からブレーキング開始までの10f弱の間はブースト加速を継続(ブーストスライド)しかつエネルギー回復(脚部稼働状態)する性質があり、この間にブーストを再入力するとダッシュジャンプを発動して空中へ移行する。これを任意のサイクルで繰り返すことで空地ともにエネルギーを回復しながらの高速移動が可能になり、接地時に凪が可能なことや、水平移動のロスを抑えて上下運動を回避に利用しながら移動できるなど様々な利点があるので二脚系では戦術の基本操作となっている。なおブーストスライドからブレーキング中は旋回以外の方向操作不能だが解除時の機体ブースト方向へ加速するため旋回で調整でき、停止直前に再ブーストするとダッシュジャンプせずに地上ブーストを再発動する。

○ホバージャンプ加速度

 四脚・タンクのホバージャンプは機体上昇ブースト加速度及び空中水平加速度に依存する。ホバージャンプは地上移動中のブーストで発動後2fにわたって上昇ブースト加速度と前進方向への水平加速度による加速を自動的に行いその後空中操作に移行する。ホバージャンプは前方・上方へ加速する2fの自動動作を伴うため結果として横方向への加速には2f分の、後退方向への加速には4f分の遅れが発生する。また発動時の水平方向の機体速度を維持したままそれぞれの加速度が加算される。なおチャージング中でもホバージャンプ自体は可能、また停止旋回中でもホバージャンプできるがこの場合は水平加速度を伴わずに垂直上昇する。

○着地硬直

 一定以上の速度で着地するとタンクを除く全脚部で着地硬直が発生し、その間は一切の運動操作を受け付けない。掲載値は硬直動作のみの時間(f)、実質的な隙となる時間は次動作の種類や操作方向によって異なる。着地速度が発生条件なので衝撃武器等で叩き付けられると僅かな高度でも着地硬直が起こす場合があり、着地硬直の時間は脚部カテゴリごと(武器腕でも変化)に一定で安定性や着地速度にかかわらず硬直時間は変化しない。ただし硬直中に無効化できない被弾衝撃が加わると被弾硬直動作に移行し着地硬直は解除される。また二脚系に限りキャノン構え動作でも着地硬直が解除され、着地と同時に構え動作を開始し直後に武器切換えでキャンセルするとおよそ10f弱まで短縮することができ、旋回は構え動作開始時から可能になる。なお着地硬直時間はパラメータではなく内部タイマーと動作タイマーを利用したメモリ値から実測したものを掲載。

※四脚・タンクの特殊接地硬直について、四脚とタンクには通常の着地硬直とは別に特定のモーション中の着地で速度に関わらず必ず硬直を起こす性質がある。条件はブレード動作中と被弾硬直中の着地、硬直時間は“8f”。二脚系はこれに該当する硬直は発生させない。

○四脚・タンクの地上移動速度はブースト移動扱いだが脚部パーツ専用のパラメータを持ち、それぞれの性能は以下のとおり。数値の単位は運動性能値(速度値に対応)、カッコ内は実速度(1fあたりに移動する座標距離)、そして運動性能レベル、いずれも操作方向による差はない。

  加速度 最大速度 ※性能Lv
四脚
LF−205−SF 364 3640 (約56) Lv26
LFH−X3 322 3220 (約50) Lv23
LF−DEX−1 266 2660 (約41) Lv19
LF−TR−0 364 3640 (約56) Lv26
LFH−X5X 336 3360 (約52) Lv24
タンク
LC−MOS18 84 840 (約13) Lv 6
LC−UKI60 98 980 (約15) Lv 7
LC−HTP−AAA 182 1820 (約28) Lv13
LC−MOS4545 154 1540 (約24) Lv11
LC−HTP−H5 182 1820 (約28) Lv13
  加速度 最大速度 ※性能Lv

 四脚・タンクの地上速度は各脚部パーツ固有値なのでブースター性能や有効重量の影響を受けない。この値は「地上ブースト性能レベル」としてパーツごとに設定されており(表右端、地上では加速度Lvと最大速度Lvが同じ値になる)、そこから二脚系と同様に地上ブースト性能に換算される。そして四脚・タンクの通常移動は地上ブーストとして扱われるので二脚系カテゴリとは異り通常移動も常に慣性の影響を受ける。ただし地上走行中はエネルギーを消費せず、脚部稼働時扱いでエネルギー回復する。
※実速度が「約」になっているのは速度値と実速度が完全な比例関係にはならず変動する場合があるため。無視していい程度だが気になる場合は運動特性ディープ編「移動処理の実際」の項を参照のこと。


<<各脚部に固有な被弾判定と機体サイズ>>

 運動特性や回避性能に関わる数値として機体サイズが各脚部カテゴリごとに設定されている。そして機体サイズには機体実サイズと被弾判定サイズの2種類が設定されており、数値の単位は座標距離で射程距離あるいは実速度や弾速などに対応する。
 機体被弾サイズは“全高”と“半径”の二つのパラメータで設定された「円柱形」をしており、主に攻撃の判定に用いられる。被弾判定サイズは原則として二脚系のキャノン構え時を除いて変化しない。機体実サイズは“全高”と“半幅”の二つのパラメータで設定された「四角柱(※)」をしており、主に地形等とのエンカウントに用いられる。機体実サイズは原則として戦闘中に変化することは無く、絶対軸に対する大きさで決定されるため機体を旋回させても四角柱の向きは変わらない。そしてこれらは例外を除いて脚部カテゴリのみに依存しその他のパーツや武器等には影響を受けない。

(※)訂正:レポート改訂前に機体実サイズは円柱状と解説していましたが正しくは半幅・全高の四角柱形状の間違いでしたので訂正しました。ただし四角柱のオブジェクトとして扱われるのは地形とのエンカウント判定のみで、ブレホ制御時は同じパラメータが半径(円柱)範囲として扱われます。

  軽量二脚 中量二脚 重量二脚 逆関節二脚 四脚 タンク
被弾判定サイズ 全高
半径
225
75
※212
75
225
75
225
75
137
75
137
75
キャノン構え 全高
被弾判定サイズ 半径
134
75
134
75
134
75
134
75
無し
無し
無し
無し
機体実サイズ 全高
半辺
225
100
※212
100
225
100
225
100
150
112
150
112

※中量(標準)二脚のみコアか腕部によって2種類の身長がある。通常は“212”、コアパーツ「XCL−01」と「XCH−01」、腕部パーツ「AN−K1」と「AN−3001」と「ANKS−1A46J」および全ての武器腕パーツのいずれかを装備している場合は実全高および被弾全高が“225”になる。全脚部とも武装の影響を受けない。

○被弾判定サイズ

 被弾判定サイズはダメージ判定を受ける範囲として設定される機体サイズで、全高・半径の円柱状をしており機体の見た目サイズより若干小さい。具体的には弾や爆風の被弾及び機体同士の水平接触の判定(上面と底面の接触は機体実サイズを適用)、そして被弾判定サイズの中心座標が予測射撃やミサイル追跡運動の基準に用いられる。そして戦闘中は例外を除いて変化せず、脚をのばして傾斜する空中時や、移動時に著しく姿勢が低くなるように見える四脚でも変化せず、傾斜することもない。例外的に全脚部とも開幕直後の移動前のみ機体実サイズと同じ大きさをしており移動すると被弾サイズに変化、そして二脚系のみキャノン構え時に変化する。なお判定サイズとは関係ないが射撃位置は機体ギミックにともない移動する。
 余談だが被弾判定サイズは中心座標を基準に円柱範囲を形成する領域設定なため円柱に重なったものを判定し、機体同士では接近限界として扱われこれが重なると反発する(侵入した側が侵入距離に応じて押し出される)。同様に領域範囲の設定になっているロック距離や射程距離(とおそらく機雷やグレネードキャノンの判定範囲など)も円柱状をしている。

○キャノン構え被弾判定

 二脚系機体で肩キャノン構え時の被弾判定サイズ。段階的な変化ではなく瞬間的(サイトが切り替わった時点)に被弾サイズが変化する。四脚とタンクには該当する姿勢がない。例外的に軽量二脚と「AN−K1」の組み合わせで右肩キャノンは構え被弾判定が“225”から変化せず(多分バグ)、他の二脚でも構えをキャンセルした直後に再度構えると変化しない場合がある(これも多分バグ)。なお予測射撃の基準は被弾判定サイズの中心なので構え中の射撃目標は高さが“112”から“67”に変化する。このため機体中心より高く射撃点より低い遮蔽物の影から射撃する場合には壁を盾にした攻撃が可能になるが残念ながら該当する高さの構造物が少ない。左右半身だけ構造物から覗かせての射撃は可能だが視界が狭く実用性は低い。
 余談だがカメラ位置は被弾サイズを基準にしているため被弾判定サイズが変化すると視点が移動する。

○機体実サイズ

 機体中心を基準に半幅・全高の四角柱を形成し地形との接触を判定する機体サイズ、機体同士の接触は上面と底面のみに適用(水平方向は機体被弾サイズが有効)。戦闘中に変化することはなく、かつ各辺が絶対軸に固定される形状のため旋回もしない。ただしブレードホーミングはこの実サイズを基準とした追跡制御になっており、半幅パラメータを半径として扱う円柱範囲(垂直方向無制限)を形成し反発する。ブレードの攻撃判定自体は被弾サイズを適用する。

 余談だが機体実サイズは範囲設定ではなくオブジェクトを形成するため表面同士で接触判定(裏側や横からはスルー)し原則的に重なることはないが、鍾乳石など一部の地形で機体が反発するものがある(一部の地形は半径による円柱領域を併用しているっぽい、併用していないものは反発せずにめり込む)。また機体同士は上面と底面だけ実サイズの形成するオブジェクトが接触するので反発せずに乗ることができるが接地扱いになるため垂直速度が解除される。なお同じ機体実サイズでもブレードホーミング制御では半径による円柱領域扱いになるため重なると反発する。
 さらに余談だが、この実サイズから限界速度が派生しており、ご丁寧に限界速度も方向不変の四角柱になっている。また戦闘中にムリヤリ変化させると空中浮遊や激速ブーストも可能・・・OBか?。ついでにセラフ(改)の機体実全高・半径は“340・200”、は・速い・・・。


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